人間は、赤と白の筋肉をもっている
人間の筋肉は、たくさんの筋肉繊維組織が束になって出来ています。
この筋肉繊維組織には、赤い色の赤筋と白い色の白筋、二種類の筋肉があります。
赤筋は、運動はゆっくりしているが、疲労が少ないので長い間連続して使用することができる筋肉。
白筋は、運動は敏速だが、疲労しやすく、すぐにくたびれてしまう筋肉である。
それぞれの特徴から、赤筋を「遅筋」、白筋を「速筋」とも呼んでいます。
魚に例えると、マグロやカツオなどの回遊魚は、絶えず泳いでいないといけない魚なので、
その筋肉組織は、長い間動いていても疲れない赤筋が多い。
逆に、ヒラメなどは、普段は海底の砂に隠れ餌が近づいてくると、飛びつき捕食するという一瞬の動きが主であるため、白筋が多いです。
それぞれの呼び名に、赤身魚、白身魚とわかりやすく名前が付いています。
つまり、筋肉の収縮時間は遅く発揮する力は弱いが、長続きし連続的な運動に耐えれる筋肉が「赤筋」
逆に、筋肉の収縮時間が早く発揮する力は強いが、連続使用には耐えれず疲れやすい筋肉は「白筋」ということになります。
白筋が多いか赤筋が多いかは、その人によって異なります。
マラソンの一流選手などは、身体の筋肉の比率が7割以上を赤筋が占めているのに対し、短距離のスプリンターは身体の筋肉の比率が7割以上を白筋が占めています。
マラソン・長距離走の選手などは「赤筋」が多く、短距離走・円盤投げ・重量挙げなどの瞬発力が必要な競技の選手は「白筋」が多い。
中距離走の選手は、「白筋」「赤筋」の比率はほぼ半々となる。
人において、赤筋タイプか白筋タイプかは、生まれつきのもので、訓練によって多少の比率は変化するものの、タイプ自体が逆転することはありません。
人間にも、マグロ型と、ヒラメ型があるということになります。
このことを考えれば、生活や労働、運動の仕方に自分流があった方が良いのではないのでしょうか。
健康的な生活には赤筋
普段の生活に必要な筋肉は、長続きする筋肉。すなわち「赤筋」が大事となってくる。
もし、健康な生活のための筋肉を強くしたいと考えるなら、急な運動は逆効果になってしまいます。
例えば、ダンベル(鉄アレイ)でトレーニングをするとして、赤筋を増やすためには、
重いダンベルを力いっぱい勢い良く挙げたりする運動は、まったく逆効果。
とても軽いダンベルで、回数多く少し長めにじっくり行うことが赤筋を増やすことにつながります。
散歩をするにしても、ゆっくりとした歩行を主として、早歩きをその中に取り入れる程度が望ましい。
筋肉を理解すれば、不用意なアクシデントを防ぐことができますでしょう。