おならは2種類ある
ひとつ目のおならは、食事をしたことによって発生するものです。
食物は胃と腸で消化吸収され、残りカスが腸にたまります。人の腸の中には、大腸菌など100種類以上・100兆個以上の細菌が住んでいます。
この細菌が、たまった食べ物のカスを発酵分解してガスを発生させます。
この発生したガスが、おならである。
もうひとつのおならとは、食べ物を飲み込む時などに空気も一緒に胃の中に入ってしまったものです。
飲み込んだ空気は胃にたまり、口に逆戻りしてゲップとなるか、腸に送られて消火器を通りおならとなり排泄される。
これがもう一つのおならとなる。
つまりおならには、腸の中で食物が分解してできたガスと、口から飲み込んだ空気と2種類あることになります。
腸の動きが活発な人は発生するガスが多く、おならがよく出ます。
またご飯を、大口でばくつく人も、飲み込む空気の量が多くなりゲップやおならが多くなる。
おならの量はどのくらい
成人男性の1日のおならの量は400~2000ml。1回に出る量は50~500ミリリットルぐらい。
日本人はせかせか食事をする習慣があり、比較的おならの量は多いとされている。
面白いことに、神経質な人は、ため息や深呼吸するたびに空気を吸い込み、おならの量は多くなる傾向にある。
1回のおならの量が多い人は1日の回数が少なく、小出しにすると回数が多くなる傾向にある。
おならのにおいについて
口から飲み込んだ空気を、おならとして排泄する場合は、音は大きくても臭くなく、成分も空気とあまり変わらないのだが、体内で発生したガスのおならは臭い傾向にある。
特に、タンパク質が腸内で分解されて発生したガスのおならは、臭いにおいの元凶となります。
肉食が好きな人のおならが臭いのは、肉がタンパク質のかたまりであり、それを分解する際にガスが発生するからである。
この分解作用は腸内では腐敗と呼ばれ、この際にアンモニア、インドール、スカトール、硫化水素など悪臭を発するガスが生成されます。
ちなみに、意外かもしれませんが、炭水化物が腸内細菌の活躍により分解されて出るおならでは、発生する物質は二酸化炭素やメタンでありほとんどにおいがしません。
あと、加齢によって腸内細菌の量が変化し、においを発生させる細菌が増えるため、年をとるとにおいがきつくなる傾向にあります。
我慢したおならはどこにいった
おならを我慢していると、しばらく腹が張って苦しいが、やがて体内に吸収されてしまいます。
あとでしようと思っても、一度我慢したおならはもう出なくなっている。
我慢したおならは小腸まで逆流し、腸壁から吸収され、血液内に入って体内をめぐり肺から呼気により排泄されます。
もっとも、我慢したおならだけではなく、かなりの量の腸内ガスが血液中に吸収されているので、結果として人間は呼吸とともに、おならを排泄していることとなります。
イモを食べるとおならが出る
イモには繊維質が多くあり、繊維質は大腸にたまる。
繊維質が多くたまると、腸が活発に働きガスを多く発生するようになる。
繊維質は便通には効果的ですが、おならが多く出るようになりますので注意しましょう。